いぬ

主要企業で面接スタート=内定率、既に4割―19年春採用(時事通信) 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180601-00000059-jij-bus_all

 こんな記事が出る時期なので自分の就活について差し障りのない範囲でまとめてみました。

(画像は道端で通行人を眺めていた犬氏)






就活開始

 研究か起業という方針を検討していて就活する気は正直あまりありませんでしたが、「おもしろいことをやれそうなところがあればありかも?」と思い、とりあえず学内開催の合同説明会は覗いてみました。

 みずほ銀行は「みずほらしくない人が欲しい!」といった面白いパンフレットを作成していたので興味がありましたが、結局のところ就職できたとしても最初の数年は自分が行きたい部署に行けるわけではないとわかり、興味が消えました。

 次に、発想の転換で「アウトドア好きだし林業でもやるか」と思って住友林業の話を聞いてみたものの、体育会系である雰囲気と、林業といっても基本的に住宅販売で利益をあげていることがわかり、以下略

 アクセンチュアはもともと興味がありましたがブースが満員だったのでスルー、後日働いている友人に話を聞いて新卒でいきなり入らなくてもよさそうという判断をしました。(友人も転職組)

 DeNAは新規事業に興味があったので話を聞いてみたところ、公開できるような話はあまり無いらしく、具体的なことはよくわからず……。

 他にもいくつかの企業ブースで話を聞いた気がしますが忘れました。


 合同説明会以外では、かつてインターンをしていた会社で働くことを検討したり、 GoodfindのWebサイトを覗いて良さそうなベンチャー企業を探したりしました。 



エントリー

 大手ITメガベンチャーは2社エントリー、かつて短期インターンに参加した会社も1社エントリー。

 エントリー後はグループディスカッションや面接といった最初の選考に進むわけですが、後述する面白い会社を見つけたため、上記の3社については結局グループディスカッションを1社受けに行っただけで終わりました。「面接/選考の日程を予約してね♡」のまま放置状態。

 しかしながら、 エントリーするために志望動機や自分がやりたいことを整理することができたので、複数の企業にエントリーしたこと自体はとても良い経験になりました


 話は少しそれますが、上記の企業にエントリーし始めた4月上旬に大学近くのラーメン屋に行くと、「就活サイトに登録するとラーメン1杯無料」というキャンペーンをやっていたので早速登録しました。

 正直言って就活サービスには全く期待していませんでしたが、登録翌日にとあるベンチャー企業から説明会の案内が届きました。(ビッグ)データ分析に基づくマーケティング/コンサルの企業で、まあまあおもしろそうだったため説明会を予約しました。


説明会(選考会)

 説明会は企業のラウンジで行われました。最初に代表のプレゼンがあり、話を聞いた上で選考に興味がある人はそのままグループディスカッションに参加してくださいという形式で、私服OKでした。 実際に3割くらいの学生は私服でした。

 そのプレゼンによると、ある分野で同業他社を寄せ付けないレベルのビッグデータを持っているというこの企業は、クライアントの要求に基づいてデータ分析をしたりコンサル(マーケティング)をしたりしているそうです。

 ただ、所有しているビッグデータを本格的に有効活用できているとはまだまだ言えないとのこと。逆に言えばポテンシャルを秘めているわけで、僕には「宝の山がここにある」という風に聞こえました。

 そしてこの企業でプロレベルの分析スキルを学びつつ、データの山からビジネスの種を発掘して自分で育てるというストーリーを思い浮かべました。もちろんそんなに簡単に有用な分析結果が得られるとは思っていませんが、なかなかおもしろそうです。オラわくわくすっぞ! 


 説明会の後はグループディスカッションでした。2組に分かれ、最近聞いた新しいテクノロジーやビジネスについて各組で良いと思うものをピックアップしてプレゼンしようというもの。グループディスカッションとしてはかなりぬるい内容です。 そのため、意見を言わずにただ時計を見つめるだけのタイムキーパーがいるわけでもなく、仕切りたがりやがうるさかったりしなかったので、純粋にディスカッションに集中できました。
 
 プレゼンした後に待っていたのは交流会で、寿司とビールが用意されていました。特段の選考もなく、比較的容易に参加できる説明会で寿司&ビールは十分すぎます。ビールはプレモルです。
ちなみにこの説明会の参加者の所属は東大、早稲田、筑波大あたりで、思ったより普通に高学歴でした。 

 説明会が長引いたこともあり交流会は1時間ほどで終了。寿司は美味しいし社員さんともたっぷりお話ができて満足しました。

 それから数日後、面接に関する案内がメールで来ました。 一応、グループディスカッションで選考されていたようです。


1次・2次面接

 前準備として説明会とウェブサイトの情報、及び過去の報道記事から企業の分析をしました。それを基に「この企業でどのような仕事ができたら自分にとっておもしろいだろうか?」ということを中心にメモ書きによるアウトプットを行い、思考を整理した上で面接に行きました。

 1次面接は人事の方と1対1。1時間ほど、自己紹介や志望動機、これまでのバックグラウンドなどについてトーク。最後にいくつか質問して終了。話しやすい雰囲気で、緊張したのは最初だけ。
結果は1週間以内に連絡……ということでしたが当日夜にメールで面接通過&次回の面接の日程調整の連絡あり。

 2次面接は役員の方と2対1。内容は1次面接と似ていて、「他人に自分の長所・短所を聞いたらなんと言われると思うか」という質問は最終面接まで共通でした。時間も同じく1時間ほど。
結果は1週間以内に連絡と言われ、週末を挟んで4日後にメール連絡あり。適性検査を経て最終面接がある旨が書かれていました。

適性検査

 適性検査はSPIとクレペリン検査でした。休憩時間もあわせて2時間ほどかかりました。

 友人たちは「SPIは簡単だよ。中学レベルの数学だし☆」と口を揃えて教えてくれたのでほとんど対策をしなかった結果、計算分野は爆死しました。各設問において時間切れになったら次の問題に自動的に移るものだと思っていましたが、時間いっぱいに使ったら全部の問題を解けなくなるんですね……全部どころか7割くらい解いて終わりでしたが(^q^) 

 SPIはきちんと最低限の対策をしておくべきでした。後から調べたら難関企業だと9割解けないと足切りになる場合もあるようなので、今後受ける方は気をつけてください。


 クレペリン検査は形式と結果の解釈について事前に少し調べておきました。調べれば調べるほど、「計算力を測る以外、意味なんてないのでは?」「こんな単純計算を30分も続けられるかYO!!」と思ってしまいましたが。

 そんなことを言っても仕方がないので心を無にして受けました。でもやっぱり30分も単純計算に完全集中することはできず、心は揺れていたようです。結果の作業曲線にゆらぎが現れていました。しかしこれが普通(定型)であるということは事前調査でわかっていたので、検査の途中で焦ることはありませんでした。
 
 作業量についても、これまた事前調査通り、後半の最初が一番でした。この一度きりでしたが用紙の右端までいきました。「二つの数を足して10で割った余りを出す」という計算について、1秒間に1.9回できていたということになります。作業量の平均は前半が約85、後半は約98でした。


 以上、SPIはダメダメでした。クレペリン検査については実力をほぼほぼ出し切ることができたと思います。しかしながら、この二つの試験を同日に受検するというのは頭がなかなかに疲れました。

最終面接

 面接の初めに自己紹介などを軽くプレゼンして欲しいと言われていたので、事前にパワポで資料を作成した上で臨みました。

 面接は代表、副代表と2:1でした。初めに自己紹介プレゼンをし、そこからはこれまでの面接と同じようなことを聞かれました。ただ、やはり最終面接というだけあって、入社した場合の職種や仕事の内容について具体的にすり合わせるような話は多めにありました。

 というのも僕の場合は「将来的に独立したい」という気持ちが大きくあるため、近い未来の方針について互いにマッチングしているかどうか、慎重に確認せざるを得ませんでした。

 雇う側からしてみれば手間ひまかけて数年で一人前にしようとしているのに、その数年後にいきなり出ていかれたらたまったものじゃないです。僕にしてみても数年で一人前になり、急成長できなければ就職先の選択肢としては厳しいものがあります。


 「今すぐは無理だが将来的に独立したい。そのためのアイデアを思いつけそうな環境で思いっきり成長したい」

 この思いを正直に伝えることが僕にとっての最終面接の大きな軸でした。


 代表、副代表の方と交互に話をする形で面接は進み、僕の方からいくつか質問する形で終わりました。直後にその場で「合格です」と言われて代表の方と握手を交わし、内定通知書にサインをしました。思えば1時間を過ぎたあたりで代表が電話をかけ、何らかの書類を部屋に取り寄せていました。その中から取り出していたのが通知書だったようです。トータルで1時間半ほどの面接となりました。

 終了して退出する間際に、参考までにどのくらいの人がエントリーしたのか尋ねて倍率を計算したところ、70倍ほどだったようです。採用倍率が高いことで有名な食品業界よりはマシなものの、思ったよりかなり高いです。

 次のイベントは7月の内定者懇親会で、それまでは特に何も無いようです。
    帰りに立ち寄った近くのカフェが24時間営業でWi-Fiがあって座席数も十分だったので、来年からいろいろと捗りそうです。アイスラテもおいしかったので気に入りました。

まとめ

 面接における話を具体的に書くわけにもいかないため、差し障りのない範囲の内容になってしまいましたが、雰囲気だけでも伝われば幸いです。

 一言でまとめると、結果的に早い段階で志望をほぼ1社に絞った形になり、シンプルな就活になったなぁという感想です。もし複数の企業を志望し、並行して選考を進めていたならば、他の多くの就活生と同様に疲労困憊していたことだと思います。

 内定を頂いた企業に対しては、マッチング度合いに満足しているのは当然ながら、全体的にとても丁寧に対応してもらえたことが印象に残りました。説明会や面接では毎回冷たいお茶のペットボトルを用意してくれていたり、ロビーで待機中にすれ違った社員さんは全員が挨拶してくれたりしました。

 面接においても非常に丁寧な気遣いの気持ちを感じました。他の企業の面接もおそらく数十分はあるのではないかと思いますが、1次・2次面接では1時間、最終面接は1時間半と、本当にたくさんのお話ができました。自分が思っていることを聞いてもらい、本職の人から意見をもらえるだけでも貴重な経験となりました。質問も好きなだけさせてもらえました。

 かつてそこそこの数のインターンに申し込んで各々の面接を受けたときも、話をよく聞いてくれた企業には良い印象が持てたことを思い出しました。
中には「なにか質問ある?」とだけやる気なさげに最初から聞いてきて面接官が数分で退席、気づいたら面接が終了していてそのまま特に連絡も無かった企業や、20分ほど話をして「2次面接の結果は1週間以内に連絡します!」でそのままサイレントな企業もありました。 Goodfindの掲載企業にも穴はあるようです。
 
 今回の就活と違って、こちらとしても当時は受ける企業にそこまで明確な志望動機がなかったのでそのあたりが見透かされていたのかもしれませんし、そもそもこの程度のことは就活でもよく聞く話ですけれど…笑


 話が脱線しました。
 何はともあれ、きっかけは偶然ながら「自分に合っているかも?」と思えた企業について、じっくり向き合うことができたことは幸いでした

 現実的には、何社も受ける方が就活においてはリスクヘッジとなるので僕のようなスタイルをやり通すことは厳しいと思います。また、もし行きたい企業や業界が予め決まっていたとしたら、事前にもっと勉強した上で就活を始めた方が良いので、僕とはまた違ったプロセスになるはずです。今回の記事については、単純にこんな就活方法もあるんだよ程度に思ってもらえれば幸いです。

 最後に、内定をもらうまでの流れを時系列順にまとめると次のようになります。GWが無かったらもう少し早く決まっていたかもしれません。

day 1  :説明会の案内メール受信
day 3  :説明会とGD
day 5  :面接について連絡
day 13:1次面接、当日中に面接通過の連絡
day 22:役員面接
day 26:面接通過の連絡
day 33:適性検査
day 40:最終面接、その場で合格(内定通知)